町の名称の由来ともなった江戸時代の伊奈氏屋敷跡をはじめ、平安・鎌倉時代からの歴史を伝えるお寺や神社、古くは原始時代から人々が住んでいた伊奈町には、歴史の生き証人のように100年単位で今も生き続ける大きな木が存在します。
4本の天然記念物を巡って、自然への恩恵、生命の息吹、歴史の重さを感じてみませんか。

むくの木としては珍しい樹齢400年の大樹。＜大むくの木＞

ニューシャトル内宿駅から徒歩2分。新幹線の高架沿いにある桂全寺は、室町時代の天文年間（1532～1555年）から永禄年間（1558～1570年）の頃に、春日氏によって創建されたと言われています。
本堂の横で斜めに伸びたむくの大樹は、高さ約24m、幹回り約4.4m、推定樹齢は約400年で、昭和48（1973）年3月1日に町の記念物に指定されました。

 ※「町指定記念物（史跡）　春日家の墓」が、桂全寺境内の墓地の奥の方にあります。

伊奈町最古の神社、小室氷川神社の風格を醸し出す大杉。＜大杉＞

ニューシャトル志久駅から徒歩15分。県道蓮田・鴻巣線を入ったところにある小室氷川神社は、鎌倉時代の宝治2（1248）年に建立。伊奈町最古の神社として知られ、「ふるさとの森」にも指定された緑豊かな境内には、杉、松の古木が何本もあります。
中でも、本堂の脇にあるこの大杉は、高さ約27m、幹回り約4.7mの大木で、平成2（1990）年8月20日に町指定記念物となりました。

「ふるさとの森」に指定された古い神社の特別な1本。＜大杉＞

ニューシャトル羽貫駅と内宿駅のちょうど中間あたり（各駅から徒歩8分）。「ふるさとの森」に指定された深い雑木林がきれいな小針神社は、旧羽貫村の鎮守八幡社で、寛永13（1636）年再建といわれています。明治41（1908）年に周辺地域の鎮守を合祀し、小針神社と改称しました。
参道脇で一際存在感のある大杉は、高さ約30m、幹回り約4.6mの大木で、平成2（1990）年8月20日に町の記念物に指定されました。

子どもたちの成長を見守る、校庭の大きないちょうの木。＜大いちょう＞