伊奈町の文化財
“知恵伊豆”として知られる松平伊豆守信綱ゆかりの品。
松平伊豆守信綱は、徳川三代将軍家光に老中として仕え、幕府において権勢を振るい“知恵伊豆”と呼ばれた人物です。
小室氷川神社には、信綱が幼少の頃に使用したものと伝えられる短刀と硯箱が所蔵されており、昭和43(1968)年3月1日に町の有形文化財に指定されました。現在は埼玉県立歴史と民俗の博物館に寄託されています。
松平伊豆守信綱は、幼少時代を小室陣屋(現伊奈氏屋敷跡)で過ごし、陣屋内の天神社を信仰し、大名になってからは社殿を寄進して“伊豆天神”といわれるようになりました。
後に小室氷川神社に合祀し、こちらに信綱ゆかりのものが所蔵されることとなりました。伊奈町最古の神社・小室氷川神社は、ニューシャトル志久駅から徒歩15分ほどのところにあります。
信綱が幼少の頃に使用したものと伝えられる短刀と硯箱は、昭和62(1987)年に埼玉県立歴史と民俗の博物館に寄託され、現在も大切に保管されています。
通常、一般の方は閲覧することはできませんが、数年に一度、信綱関連の展示の際に見ることができます。
慶長元(1596)年に生まれ、6歳頃まで小室陣屋内に居住したと言われる信綱は、その後、相模甘縄(現鎌倉市)2万2千石の領主、松平正綱の養子となり、徳川三代将軍家光の側近中の側近として、江戸時代初期の幕藩体制の確立に務めました。
淡く映り立つ短刀、優雅さに満ちた漆塗りの硯箱は、幼少期の信綱を知る貴重な資料として一見の価値があります。
松平伊豆守信綱関連の展示の際には、東武鉄道 大宮公園駅から徒歩5分の場所にある埼玉県立歴史と民俗の博物館にお出かけください。
所在地 | 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4-219 (埼玉県立歴史と民俗の博物館内) |
ホームページ | http://www.saitama-rekimin.spec.ed.jp/ |
文化財指定 | 伊奈町指定有形文化財(工芸) 昭和43(1968)年3月1日指定 |
※「松平伊豆守信綱より拝領の短刀と硯箱」は通常は展示されていません。信綱関連の展示の際に見ることができます。